2003年3月18日(火)20:08

イラク問題のためEU首脳会議はEU憲法論議を見送り

ブリュッセル(ロイター)

予想されるイラク攻撃のため、木曜日と金曜日に開かれるEU首脳会議では、EU憲法策定に関する議論は見送られることになった。

EU改革会議(=将来像会議。訳注)の広報官は火曜日、軍隊投入の可能性が高まればEU各国首脳が機構改革問題の議論を行えないのは理解できるとのヴァレリー・ジスカールデスタン議長の発言を伝えた。改革会議は、6月末にギリシャのテッサロニキで開かれるEU首脳会議までに最初のEU憲法草案を策定することになっている。この憲法により、EUは見通しの利く新たな基盤の上に再編成され、差し当たり10ヶ国への拡大に向けた体制が整えられることになる。最も難しい問題は今後のEU諸機構間の権限分割である。

しかし、イラク問題でEUが分裂したことに加え、憲法草案の最初の数ヶ条について膨大な修正意見が出されているため、このタイムスケジュールが守れるか疑念が高まっている。ジスカールデスタン議長は月曜日、策定作業が9月まで延びる可能性について言及した。

とりわけドイツとイタリアがタイムスケジュールの順守を求めている。イタリアは7月から12月までのEU議長国任期中にも、改革会議に引き続いて開かれる政府間協議で決定を図りたい意向である。当初ジスカールデスタン議長は、EU各国首脳に改革会議の作業について報告し、今後の作業を協議する予定であった。

原題:EU-Gipfel verzichtet wegen Irak auf Verfassungsdebatte




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